お隣、宮古市新里の秘湯「安庭山荘」

日々、移りゆく山の景色に心踊らされます。
春のそれとはまた違うけど、なにか心が高ぶるそんな要素を感じます。
毎日の通勤ルートが、渓流の紅葉狩りルートに変身しますから、これもまた岩泉に引っ越してきてよかったなぁと思うところです。

そんな平日のある日、休日が訪れたので、いつもの通勤ルートとは逆の宮古市新里の方へ出かけてみました。
霧の水掘高原の秋もなかなか。
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濃い霧の中、林業用トラックとすれ違いながら新里の和井内(わいない)地区へ降ります。
この和井内地区は岩泉線の駅がありますし(現在災害でバス代行)、
かつて栄えたような気配が石垣や気品ある古い家々に感じさせられ、私の好きな場所のひとつです。
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(2010年夏に撮影)

その小さな街並みの中に、「安庭山荘」(あていさんそう)の看板があります。
「老人憩いの家」のとおり地区の高齢者の方々に愛されている鉱泉です。
「単純硫黄冷鉱泉」←「硫黄」の文字があります。
これは硫黄泉の香りに単純にテンションが上がる人間としては突撃しないわけにはいきません。

その道のりは細い山道。林道と考えてください。
有芸暮らしで細い道になれている者としては、とくに何の問題もないのですが、
ガードレールが無いところもありますし、慣れない人はちょっと怖いかもしれません。
そのぶん秘湯気分は上がりますね。

その、道の横に流れている渓流なのですが、このあたりは北上山地でも最も急峻な地帯ですから、
渓谷も急峻で、あちこち車を止めて眺めたくなるスポットが隠されています。晴れたときにまた来たいですね。
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こんな滝もありました。
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(ただし滝がよく見える川辺まで、整備された歩道はありません。)

そんなこんなで和井内から6キロほど行くと、安庭山荘はあらわれます。
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入浴は大人ひとり300円と格安。
ちょうど団体さんが帰ったところで、だれもおらず、貸切状態。
ということで、許可をとって、湯船の写真を撮らせてもらいました。
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こじんまりとした浴室ですが、窓からは紅葉がはじまった山々を見ることが出来ます。

この泉質は岩手県下でも有数の強アルカリ泉(pH10.2)、かつ単純硫黄冷鉱泉です。
一般的に強アルカリ泉はぬるぬるすべすべ感のある温泉として知られています。

源泉の量が希少ですし、循環しているからかその泉質ほど硫黄の香りやぬるすべ感は感じませんが、
浴室に入ると、気持ち、硫黄の香りがします。本当に気持ち、です。
そして、あきらかにただのお湯とは違う、少しぬるすべ感を感じます。

かつては源泉「金鶏山鉱泉」のある上流に湯小屋があったということですが・・・
その時代に入ってみたかった!!


湯上りに温泉のパンフレットを見せてもらうと、
「金鶏山鉱泉は、18世紀に閉伊川街道を開削した旧新里村の偉人鞭牛(べんぎゅう)和尚が拓いたとされる由緒ある霊泉です。」
「伝説では、鞭牛和尚が山中で修業した際、金色に輝く鶏に出会い飛び去った方向を訪ねたところ、こんこんと湧く「薬水」に出合ったということです。」
適応症:慢性皮膚病、慢性婦人病、きりきず、糖尿病
とあります。

管理人さんはお忙しそうなので、少しだけお話しさせてもらいました。
山奥なのでお客さんは少ないが、ここのお湯を気に入るなじみのかたがおり、
地域の方々のみならず、宮古、岩泉、山田などからお客さんが来ること。

この流域には滝が何か所かあり、上流には「長松の滝」という立派な滝があることです。

火曜~木曜は食堂が11:30~13:30まで営業し、地元のお母さんたち手作りの食事も、食べられます。
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公式情報はこちら(2016年5月再確認)
鉱泉めぐりもまた楽し。

きっしー
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by kyounoinaka | 2013-10-28 07:00 | ●地域情報 地域の話題&岩泉・近隣の風景