食文化伝承の意義
2011年 04月 16日
風土と先人の知恵が一体化した地域固有の食文化の基底には、
神々や先祖、家族に対する人々の祈りや願い・感謝そして愛がある。
食は、命を育むだけでなく、心と絆を育む。
心と絆を育むための食のあり方は、
①家族で協力して食卓作り
②家族揃っての食事
が欠かせない。
現代は飽食の時代であり、流通や冷蔵技術の発達から、
保存食の必要性は薄れている。
しかし、食糧・エネルギーの多くを外国に依存するなかでの飽食であり、
紛争や温暖化・異常気象の影響等により、食料不足の時代が来る可能性もある。
もし先祖代々受け継いできた食糧保存・調理の技術を
私達の世代が放棄してしまえば、
将来の世代を見殺してしまうことになりかねない。
飽食の時代にあればこそ、食の大切さを認識し、
伝統の技術を受け継いでいかなくてはならない。」
(岩手食文化研究会前代表 及川桂子先生の言葉)
震災で物流がストップし、停電で冷凍・冷蔵庫が使えなくなる中で、
岩泉の山の中には普段と変わらない食生活を送る人たちがいました。
春になれば一年分の山菜を採って塩蔵し、
夏は畑で汗を流し、
秋に収穫した野菜を室に蓄え、
冬の寒さを利用して保存食を作る。
津波の被害を避けることはとても難しい。
でも普段から身の回りの食べ物を大切に貯蔵していたら、
食べることには困らないし、
困っている誰かと分け合うことができるかも知れない。
そんなことを思いました。

(凍み大根、凍み豆腐、乾燥マイタケと根菜類の煮物)


