心地よい風が吹いていましたin安家森
2011年 07月 18日
前日に仙台からのお客様をお迎えし、岩泉町の北の果て・安家森に行ってきました。

「カヌカ平」と呼ばれる安家森の麓の草原では、明治時代から短角牛の放牧が行われていました。13haの広大な牧野に、今年も11頭の短角牛が放牧されています。

6月11日に放たれた短角牛たちは、心地よい風に吹かれて、金色に輝いていました。
(安家森の短角牛は肥育のための2シーズン放牧です。)
短角牛生産者で、「安家森の会」の代表を務める合砂哲夫さんに短角牛のこと、放牧のこと、山の暮らしのことなどを解説していただきました。

牧柵の外側はササが浸食していますが、「カヌカ平」も短角牛の放牧をやめてしまえば、ササや灌木が生い茂ります。すると、ブナの実を食べる動物たちも、花を求める虫たちも、その虫を追う小動物も、さらにその小動物を追う猛禽類も棲みにくい空間となってしまうのだそうです。
山を切り開き、牛を放牧することは、手つかずの自然を守ることとは違いますが、人が手を加えることによって、そして適切に管理することによって、人と自然の絶妙のバランスが保たれ、そして豊かな山の暮らしが守られている訳です。
(おまけ)
ふと草原に目を向けると、「風の又四郎(?)」が走っていました。

安家森、素晴らしい空間ですよ。


