人気ブログランキング | 話題のタグを見る

東京電力へ補償金請求書類提出

先日東京電力へ、福島原発事故に伴う補償金請求書類を提出しました。

当社で提出したのは、「加工・流通業者さま用(風評被害)」という書式で、請求対象期間は平成23年3月11日から23年11月30日までです。(12月1日以降の請求については、まだ受付をしていません。)

補償項目は「逸失利益額」「検査費用」「検査費用以外の追加的費用」の3項目です。

1.「逸失利益額」
これは風評被害を受けられた農林水産物の加工・流通業者の売上高減少額を補償するものです。
「ご請求対象期間と基準年度の同期間とを比較した際の当該事業あるいは当該産品等にかかる売上高減少額に貢献利益率を乗じた額」が補償金額となりますが、その算定は非常に複雑です。
しかも「風評被害の認定の対象となる農林水産物」について、岩手県で該当するものがありません。

唯一「風評被害の認定の対象となる牛肉」に岩手県産が含まれていますが、当社で扱う「いわいずみ短角牛肉」は復興支援等を受け、売り上げを維持したために計算上「逸失利益」が発生しません。

ということで、今回の請求はなしです。

2.「検査費用」
取引先から取引継続の条件として「放射能検査」を求められ、「龍泉洞の水」や各農産物の検査を行っていますので、その実費を請求しました。検査機関からの請求書や、検査結果報告書の写しを添付しなければなりません。

3.「検査費用以外の追加的費用」
汚染された商品や農産物を廃棄した場合はこの項目で請求しますが、幸いにして当社で該当するものはありません。今回の請求書に同封する「登記簿謄本」取得費用を請求することができます。


さてこれで請求通り補償されるのでしょうか。文章表現が複雑なので、私の解釈が間違っていないかも心配です。
東京電力で内容を確認し、その後「合意書」が送られ、その「合意書」に合意して書類を送り返すと、3週間~4週間後に補償金が振り込まれるそうです。


書類提出にあたり、素朴な質問をしました。
「補償に関する手続きは非常に複雑で、多くの時間を費やしています。この場合の人件費は時間給に換算して請求すればよいですか?」

オペレーターの答え。
「この作業により失われた利益を、『逸失利益額』として算出していただければ補償対象となるかもしれませんが、時給換算では難しいと思われます。私の段階では判断ができません。」


オペレーターを責めても仕方ありませんが、正直なところ、時間や手間よりも、心理的に気の重い作業です。



補償に関する窓口
「東京電力 福島原子力補償相談室」
電話0120-926-404

窓口の方はとても丁寧なので、被害を受けられた方はぜひご連絡してみてください。
by kyounoinaka | 2012-01-15 00:00 | 復興に向けて