「ばぁ~ちゃぁ~ん、生きてる~?!」
2012年 10月 23日
生産者と言っても、大半が山の小さな畑で黒豆や雑穀、自給用の野菜類を作るばぁちゃんたちです。当社で「遊休農地の活用と高齢者農業所得の向上」を掲げて豆や雑穀類の買い入れを始めたのは、もう10年以上前。最盛期には150名、20tを超える豆や雑穀類を集荷・出荷していました。
しかし、この10年間で過疎・高齢化の波は容赦なく岩泉町にも訪れ、あの頃元気に畑を跳ね回っていたばぁちゃんたちも、さすがに年をとりました。
ある時、そんなばぁちゃん宅を訪ねると、隣のばぁちゃん(ばぁちゃんの妹)が来て、にぎやかに「お茶っこ」を飲んでいました。
「楽しそうに何を話していたんですか?」
ばぁちゃん
「なかなかお迎えがこねぇ~なぁ~、ってしゃべってたの、ウヒヒヒィ」
隣のばぁちゃん
「なにまぁだまだバァは稼がねばなんねぇんだぁ、アーハハハハァ」
それからなんとなく、「ばぁちゃん、生きてる?」がばぁちゃんとの挨拶となりました。
先日、久しぶりに思い立ってばぁちゃんを訪ねていくと、夕暮れの畑で草取りをしていました。
「今から何を植えるつもりなの?」
「なに来年ここにマメ植えようと思って、▼※◎★◇×☆…ウヒヒヒィ」
最近、写真の中のばぁちゃんの姿が、少しずつ小さくなっているような気がします。