安家地大根を、地域の宝物に育てるために
2012年 12月 17日
これは、今年度「宮古農業改良普及センター」で取り組んでいる「地方伝統野菜の新たな魅力開発と販売流通研修会」の一環で、安家地大根保存会、スローフード岩手の共同開催です。
座談会の第1部は「安家地大根の販売戦略の取り組みについて」。
事業のアドバイザーを務めているのは、いつも素敵なキョウコさんです。各地の伝統野菜振興の取り組みを踏まえ、安家地大根の個性や安家地区の魅力をきちんと伝えることで、お客様の共鳴を得て販売を拡大することができると実例を挙げて説明して下さりました。
第2部は「安家地大根の魅力について」私が小噺をしました。
そして第3部は今日の主目的である「安家地大根の生産拡大への取り組みについて」。講師は岩泉農業改良普及センターで野菜類の担当をしているオバラさんです。
各家庭で先祖代々受け継がれてきた安家地大根は、様々な個性があることが魅力ではありますが、品質のばらつきは販売面では支障になります。そこで、生産者を組織化し、生産技術を共有し、品質を安定させることで、所得の向上につなげることが大切とのお話でした。
続いて第4部、岩泉農業振興公社のアキヒロ君から、「品種特性を引き出す土づくりについて。」
躍動感のあるなめらかな口調で、土づくりの基本と、まるで安家地大根に聞いたかのような安家地大根づくりのポイントを説明して下さりました。土壌診断に基づく土づくりで、安家地大根の明るい未来を約束してくれました。
さて、いよいよ座談会は終了し、「安家地大根の料理を楽しむ会」です。料理を作ってくださったのは、安家地大根保存会の嘉村会長と安家地域の皆さんです。
高級料亭の料理ではありませんが、安家の風土が感じられる素朴で温かいメニューでしょう!
▼安家地大根の「おろしそば」。安家地大根の辛さが活き活きと。
▼安家地大根のちらしずし。トッピングは短角牛肉のしぐれ煮です。
わさびの花芽漬けも、黒豆の「しょうゆ豆」も、ニンニク味噌の豆腐田楽も、もちろん安家地大根天ぷらも、全て安家の故郷の味です。
今回の「座談会/楽しむ会」には多くの生産者さんが参加して下さり、有意義で楽しいひと時を共有することができました。来月には凍み大根作りと、来年の生産に向けた話し合いを持つことを約束し、全てのプログラムを終了いたしました。
追伸
本日の座談会で、静岡からやってきたmaiさんが登場し、地域の皆さんにご挨拶をしました。これから安家地区や、岩泉町の魅力を次々と発掘し、全国へ発信してくれることでしょう。