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「一次産業に経済力を与えて風景と雇用を守る」

農業は大地に風景を描く仕事だと思う。手入れの行き届いた牧場や畑は本当に美しい。

昨年テレビ番組で地域デザイナーの梅原真さんを知り、著書『ニッポンの風景を作りなおせ 一次産業☓デザイン=風景』を購入し、梅原さんの仕事を学びました。そして先日、梅原さんの仕事の背景を伝える本を読みました。

おまんのモノサシ持ちや! 土佐の反骨デザイナー梅原真の流儀
(篠原匡著 日本経済新聞出版社 1,600円+税)

特に印象に残ったのは、第5話『仕事の基本は「ローカル」「ローテク」「ローインパクト」』。

  「なぜ足元にあるモンを見ん!?」
  「地元のおまんらぁ~がひとっつも大切にしちゃーせん」
  「おまえはアホか。なぜカネを取らん」
  「自分の考え方を表明せんと、誰がものを買うてくれるか」
一言一言がぐさりと突き刺さりますが、目指すところは、
  「一次産業に経済力を与えて風景と雇用を守る」
ということだから。

岩泉町の、足元にある宝物は何?

豊かな森、澄んだ水、様々な手仕事や暮らしの知恵。
食料保存の技術。
山の暮らし、里の暮らし、海の暮らし…
「一次産業に経済力を与えて風景と雇用を守る」_b0206037_2063724.jpg

岩泉産業開発の仕事は、大げさに言えば岩泉の素晴らしい風景を守り育むことだと思う。そのために、地域の宝物を発見し、魅力的な商品を作って、強いメッセージとともに全国に発信したいと思っております。

道のりは長く険しいなぁ~。

おばちゃんにもらった「ほろほろ」を食べて頑張ろ。

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昨日は東京でフランス料理店「サルキッチン」を営むシェフご夫妻が短角牛を訪ねてはるばる来て下さりました。東中野の小さなお店だそうですが、食材の背景に目を向け、丁寧に生産者のお話に耳を傾ける姿から、美味しい料理が目に浮かびました。

料理もまた、お皿に描く芸術ですねぇ。
by kyounoinaka | 2013-05-08 00:00 | 取るに足らない話