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-発掘!!中世小本村の城-腰廻館跡現地説明会

岩泉町教育委員会主催の標記説明会があり、参加してきました。
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【腰廻館跡とは?】(当日いただいた資料より)
「腰廻館跡(こしめぐりたてあと)は下閉伊郡岩泉町中島にある戦国時代の城跡です。小本川と小本街道に挟まれた丘陵の両端に東西2つの砦が設けられています。主郭(お城の中心)は西郭の一番高いところにあります。
 今回調査を実施した東郭は、西郭を守るために作られた出丸と見られます。
 地元には、分亀元年(1501年)に宮古市津軽石などの討伐のため、南部信時が中里氏を頼ってこの城に陣を張ったとする言い伝えや、南部信直が幼少期に小本氏によってこの城にかくまわれたとする話が残されています。」
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このような遺跡発掘現場の説明会には初めて参加しましたが、大勢の参加者がいることに驚きました。今回は3班に分かれて学芸員さんに説明していただき、竪穴住居や敵の侵入を防ぐための竪堀や土塁を見学しました。
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城跡は戦国時代のものですが、この竪穴住居は1,000年以上前の住宅跡で、石組みと赤く焼けた土から「かまど」の跡を見ることができます。この小高い丘の上でどんな暮らしが営まれていたのでしょうね。

「東郭」からは、三陸鉄道小本駅を飛び越え、遠く小本港まで眺めることができます。
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切り立った崖の構造から、防御を重視する構造だったことがわかり、お殿様が村人を支配するためのお城ではなく、戦乱や村の危機に際して、村人全員が逃げ込む避難所として使われていたのではないかとのお話でした。

住民が協力し合い、困難を乗り越えていく伝統が、現在の小本地区に受け継がれていますね。
by kyounoinaka | 2013-08-12 08:00 | 復興に向けて