「いわいずみ短角牛の旬」がはじまっています!
2015年 02月 21日

昨日は、「いわいずみ短角牛肉」の格付け日でした。
出荷された牛の枝肉を、屠畜場のあるいわちくに行ってチェックする、2週間に1回、恒例の仕事です。
普段は、生産者サイドの代表としてJA新いわての担当者と一緒にチェックをしていますが、
やはり実際の生産者も忙しいとはいえ肉を見ることが重要です。
そんなわけで、時々、生産者にも来てもらい、一緒に枝肉をチェックしています。
写真は、前回来た生産者の佐藤純さん。昨日は、佐藤志寿(しのぶ)さんと一緒にチェックしました。2人とも、いわいずみ短角牛肥育の将来を担うであろう、若手後継者です。
一緒に、美味しい短角牛肉をこれからも届けていきたいと思います。

2月中旬から3月にかけては、例年、子牛がたくさん生まれます。短角牛は、夏の山で自然交配が当たり前という、日本の畜産界では稀有な存在なので、当然、自然のサイクルに沿って、この時期に子牛が生まれます。
3月にかけて子牛が続々と生まれ、農家によっては夜も気になって子牛出産を見届けたり、あるいは短角牛は比較的母親としての本能が強いということもあり母牛におまかせしたり、いずれにしても忙しい日々が続きます。
そのまま、4月になり農作業の準備、放牧の準備・・・と突入しますので、
まだ冬景色でも、短角牛の農家には春がやってきた、と言っても過言ではありません。
そのうち、子牛ちゃんの写真はお届けしたいと思います!
さて、生々しい話をすると牛たちは生後2年で出荷適期を迎えるわけですが、2年前に生まれた牛たちもいま、ちょうど旬を迎えているというわけです。

なぜこの時期が旬かというと、短角牛の24か月前後は、肉のしまり、歩留り、味のバランスが良好で、どの牛を食べても、それぞれの牛の肉質もそれなりに揃っているからなのです。
今年は、出荷頭数の関係もあってか旬が来るのがちょっと早いです。もう、はじまっています。
特に脂・スジ等を除去する前のブロック肉(部分肉)を扱う我々や、あるいは購入して頂くレストラン様にとっては、とても使いやすい肉が揃う、というわけです。
ちなみに、もちろんほかの時期も、短角牛は美味しいです。
夏から秋にかけては、月齢が上がっていきますので、味は濃厚になっていく傾向があります。
そのなかでも、時々、大当たりの超旨い短角牛があるので面白いところです。
一方で、年をとっていくと、人間もそうかもしれませんが、個体差ってかなり現れやすくなるんです。
短角牛は全体の絶対的な頭数が少ないこと、黒毛和牛ほどは肉質の改良が進んでいないこともあり、個体差がけっこうあります。
つまり、夏から秋以降は、肉のしまりや、歩留り、味の個体差が現れやすくなるんです。
ただ、これこそが、短角牛の生命力を実感できるポイントでもありますが!
そこが、短角の面白いところでもあり、難しいところでもあります!
その1頭1頭の個性をどう伝えていくか・・・我々肉屋の素質が問われるところです。まだまだ、勉強しなくては!
もちろん、これは個々の農家の管理方法も大きく影響しますので、最初に紹介したように、生産者と一緒に、肉質を確認したり、生産者が来れないときは、結果を生産者と共有する取り組みも行っています。
これからも、他の産地にも学びながら、飼養基準の統一など、様々取り組んでいければと思っています。
そして、短角牛肉の面白さ、いろいろお伝えできればと思っています!
☆追伸、弊社では「いわいずみ短角牛肉」の部分肉の卸販売を、レストラン様などに行っています。
関心のある方は、ぜひ、お問い合わせください。
TEL 0194-22-4432(担当:ミート工房 岸岡)