「朱利」~最高のコーヒーが飲める場所
2012年 08月 31日

「朱利」?いったい何?と思いつつ、5分走ると小さなプレハブのお店があります。

チェーンソーアートの動物たちが周りの自然に溶け込んでいて、絵本の世界に迷い込んだようです。

初めてここに来たときは、秋も終わりに近づいた、とても寒い日でした。「コーヒー」の旗に誘われて中に入ると、お店の中には湿原の動植物の写真が飾られていました。
手作りのお菓子と熱いコーヒーを飲みながら、「お客さん来るんですか?」と失礼な質問をしたことを覚えています。
「今日は初めてのお客さんです。でも湿原の紅葉を楽しみに、遠くから来る人がいるんですよ。せっかく来てくれるのに、何もなかったら寂しいだろうと思って、雪で道路が閉鎖されるまではお店を開けておくんですよ。」と話してくれたのは、店主の西間さんです。

あー、なんて素敵なお店!
それ以来ここを通るときは、必ず立ち寄ることにしています。
私が好きなのは、手作りのお菓子類で、特に「スノーボール」がおすすめ。

都会には美味しいコーヒーがいっぱいあるけれど、「朱利」ほど美味しくコーヒーを飲めるお店はないんじゃないかな。
本当はみんなに教えたくないけれど、岩泉町の自慢だから、今日のブログと致します。
(実はもう1つ、極上のカフェが山の中にあります。岩泉ってすごい。)
栃木県那須町「日本畜産の原風景を求める視察団」来町
2012年 08月 30日
最初に訪れたのは岩泉町安家地区、江戸時代から牛の放牧を行い、現在は全国のサポーターに支えられ短角牛の林間放牧を行っている安家森(カヌカ平)です。

今日では生産効率の良い牧草を植えた放牧地が主流ですが、この放牧地は天然の野芝で覆われ、13haの広さに8頭の短角牛が放たれています。短角牛を放つことによって、ササや灌木の浸食を防ぎ、美しい景観が保たれているのです。
牛たちは自由に牧野を駆け回りますが、今日のような暑い日は木陰で涼んでいます。

次に訪れたのは、田野畑山地酪農牛乳で知られる「くがねの牧」と「志ろがねの牧」です。ここでは日本の山林を生かした究極の畜産・山地酪農を実践しています。山林を切り開き、野芝を移植しながら30年以上の月日をかけて作り上げた美しい牧場です。

日本を代表するリゾート地・那須地方ですら、これほど美しい牧場はないそうです。安家森の短角牛と同じく、木陰でのんびりと草を食んでいますが、よく見るとホルスタイン柄の馬がいます。心安らぐ光景ですね。

▼山地酪農の実践者・ムネノリさんと「日本畜産の原風景を求める視察団」の皆さん。

「視察団」の皆さんも、実はただならぬ畜産の実践者です。
さらに一行は短角牛を求めて、岩泉町釜津田地区に飛び、櫃取湿原で知られる片巣牧野へ向かいました。べこ守り(放牧監視人)さんのお話を伺った後、短角牛を探しまわると、沢沿いのササ原の中で動く短角牛を見つけました。

牛たちは牧草のみならず、ササやブナの葉、時には体調に応じて野草を選んで食べる能力があります。
岩泉町・田野畑村には、日本畜産の原風景が今も残り、そしてそれが未来につながる持続可能な畜産であることを、視察団の皆さまが教えてくれました。
「牛肉サミット2012」最終日~逆転優勝への戦い、そして戦いの末に掴んだもの
2012年 08月 29日

「私たちは昨年、風評被害に苦しむいわて短角和牛の串焼きでこの牛肉サミットに参加し、準優勝の栄冠を頂きました。その結果、短角牛串焼きは地元・岩手県でも名物となり、生産者さんたちに大きな勇気を届けることができました。
今年も岩泉町から駆けつけた生産者さんたちと最高に美味しい短角牛串焼きを焼きますので、ぜひ食べに来て下さい。」

こう話してくれたのは、いつも産地のことを思い、生産者の喜びや苦しみに寄り添う「きたやま南山」の楠本社長です。穏やかな笑顔で、でも誰よりも熱い心で(過激に)、日本の畜産を考え、短角牛の素晴らしさを全国に広めて下さっています。
岩泉から駆けつけた2名の生産者も、楠本社長の話を聞き、心が動きます。

ヂュンくんは裏方で、炭をおこして牛串の下焼き。南山さんから、「肉に対する愛情を感じる焼き方」と絶賛されていましたが、炭の熱さと肉の脂で、全身ベトベトです。

コージさんも肉を焼きつつ、時間を見つけては昇り旗を持って呼び込みに加わります。もともと黒いので目立ちませんが、コージさんも炭と太陽に焼かれています。
そして、じわりじわりとお客さんが並び始め、ついに長い行列ができました!

味は間違いない。みんなに食べてもらえれば、短角牛の美味しさが伝わるはずです。
気がつくと、どこかで見かけたあの人も「短角牛」の旗を振り回しています。

なんと、昨年岩泉町へ「畜産世直し旅」に来てくれた「助さん」ではありませんか!楠本社長の呼びかけに応え、はるばる北海道から応援に駆けつけて下さったのです。
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激闘を終えた「牛肉ファイター」南山チームのメンバー。この激しい暑さの中、楠本社長のお嬢さんたちも2日間一緒に戦ってくれました。

結果を言えば、優勝は「北海道十勝若牛のローストビーフにぎり」、準優勝は昨年優勝の「米沢牛串焼き」、第3位は「神戸ビーフステーキ串」で、「短角牛串焼き」は(おそらく)第4位です。
(注)4位以下は公表されないので、「自称4位」です。
優勝できなかったことは、とても残念ですが、戦いに参加した生産者の言葉が印象に残りました。
「今までは生産者ばかりが大変な苦労をしていると思っていたけど、南山さんがこんなに苦労して、一生懸命短角牛を売ってくれていることがわかった。就農してから初めて4日間も家を空けたけど、はるばる滋賀県まで来た甲斐があった。」
今回の「牛肉サミット2012」で得たものは、おそらく生産者と焼き肉屋、そしてその間に立つ流通業者(つまり私たち㈱岩泉産業開発)の一体感なのでしょう。素晴らしい「牛肉サミット」に参加でき、とても充実した2日間でした。
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夜、懇親会の会場・滋賀の名店「サルティンボッカ」へ駆けつけると、そこには畜産界のカリスマ獣医・松本大策先生と助さんが待っていました。

実は松本先生は優勝した「十勝若牛」のコンサルをしており、会場に駆けつけていたのでした。お忙しい中「南山チーム」の懇親会に参加して下さったわけですが、開口一番「琵琶湖上空に現れたUFO」について語り始め、我々を驚かせました。
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最後になりますが、2日間休むことなく串焼きを焼き続けて下さった南山のOさんに盛大な感謝をして、「牛肉サミット2012」の報告を終わります。
ありがとうございました。また来年もよろしくお願いします。
「牛肉サミット2012」初日~灼熱の焼肉地獄、神様は短角牛に試練を与えた
2012年 08月 28日
そして第2回目となる今年は、北は北海道十勝地方、南は沖縄県石垣島から選りすぐりの30ファイターが琵琶湖畔に集結。35度に達する暑さと猛烈な太陽光線が降り注ぐなか、盛大に開会式が行われました。(こんな日にも着ぐるみで会場を盛り上げてしまう関西人ってすごい。)

昨年の経験から絶え間ない行列をいかに効率よくさばくかが、優勝への課題だと思っていました。しかし、今年の「南山」ブースは陽当たり最高、コンクリートの照り返しも激しく、お客様を呼び込むことが、これほど難しいとは…。(昨年は曇り時々雨でした。)
「昨年準優勝のきたやま南山はこちらでーす!」
「京都の名店・南山の味で、岩手の特産短角牛肉を!」
「岩手の山で育った赤身の美味しい短角牛、短角食べて復興支援をたのんまーす!」
叫んでも叫んでも、なかなか昨年のような行列ができず、「短角牛」の昇り旗を持って叫び続けるしかありません。

あたりを見回せば、本当に美味しそうな牛肉料理が揃っています。昨年は純粋に肉の味で勝負するファイターが多かったのに対し、今年は様々な牛肉料理が登場しました。
▼香川県・ササハラ讃岐食堂の「オリーブ牛冷やしそうめん」(500円)
疲れ知らずの看板娘は牛を担いで大はしゃぎ。

▼北海道・JA十勝清水町「十勝若牛のローストビーフにぎり(2貫400円)
山わさびとポン酢ジュレが絶妙のハーモニー。

▼奈良県・焼肉万両の「大和牛ロースのサイコロステーキ」(500円)
「自信があるから試食を出すんです!」ご主人の心意気に感動。

▼兵庫県・神戸牛専門店吉祥吉の「神戸牛ステーキ丼」(500円)
世界の神戸牛をこの値段で提供できるのは、一頭買いしているから。

こんなに美味しそうな牛肉料理が並んでいるのに、私自身が太陽に焼かれ、何も食べられません。
夕方、(ちょっとサボって)日陰の高台に上り、「勝負は明日だ。一番美味しいのは短角牛肉に違いない。」と琵琶湖の彼方を見つめるのでした。

(未だ頭の熱気が残り、うまくまとまりません。次回に続きます。)
夏は終わらない! 大川七滝まつり
2012年 08月 27日
イベントレポート2日目お送りします。
【第23回大川七滝まつり】-キッチンカー大活躍!編-
30℃を越える猛暑の中、今年も開催されました第23回大川七滝まつり!
駐車場に車を止めて会場に向かって歩いていくと、なにやら見覚えのある深紅のボディー・・・
ん!?

ズームアップ、、、

キッチンカー発見!
表では当社スタッフがテキパキと牛串や飲料、どんぐりパンなどを販売していました。

他にも、串だんごや焼き鳥、かき氷や漬物、産直野菜などなどいろんな物販テントが出店していましたよ。

ステージでは宮古市から山口太鼓の演奏、地元大川では長田剣舞などの郷土芸能が披露され会場はヒートアップ!


そして、最後は懸賞付きさんさ踊りでフィナーレ。
飛び込み大歓迎のさんさ踊り。当社では大川娘Nさんが飛び入り参加し、見事「ドリップコーヒー5個入」をゲットしたそうです。オメデトウ!
黙っていても汗がしたたる暑さの中、出店者の皆さん本当にお疲れさまでした!
<おまけ>
いつもは網で焼いて販売している「いわいずみ短角牛つくね」。今回はS部長の発案で「"揚げ"いわいずみ短角牛つくね」を販売。フライヤー常備のキッチンカーだからこそできる揚げたてジューシーつくねです!
皆さんも見かけたら是非お試しください!
↓左がおなじみ「いわいずみ短角牛牛串」、右が「揚げつくね」です。

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というわけで、拙いブログに3日間お付き合いいただきありがとうございました。
明日からはいつもの編集長ブログが復活です。「牛肉サミット2012」の様子も報告してくれると思いますので、乞うご期待!
イーハトーブトライアル! のお手伝い。
2012年 08月 26日
当ブログの管理人が滋賀県へ旅立ってしまいましたので、
(暑さで殉職してなければ明後日のブログから復活するはずです。)
きのう・今日・明日の3日間は私、営業のtetsuがブログをお送りしております。
2日目からいきなりブログの更新が遅れてすいません!
というのも、岩泉町で行われた2つのイベントをさっきまで取材してきたところだったんです。
本日はそのうちの1つをご紹介。
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【第36回出光イーハトーブトライアル大会】-かむらスタンド編-
岩手県北緯40度線に沿う11市町村(八幡平市、二戸市、一戸市、岩手町、盛岡市、葛巻町、久慈市、岩泉町、野田村、普代村、田野畑村)を全国各地のライダーたちが走破するこのトライアル大会もなんと今年で36回目を迎えるそうです。
36年・・・すごいことですね。私が生まれるよりずっと前から続いてるんですね!(←ココ強調)
大会の通過地点の1つである岩泉町安家地区には安家地区唯一となってしまった給油スタンド「かむらスタンド」があり、そちらではイーハトーブトライアル応援の一環として、大会中に給油してくれたライダーさんへ龍泉洞の水や果物などを無料で配布するサービスを行っていました。
早速、取材に訪れてみたところ、、、
10時を過ぎたあたりからスタンドは大行列!

龍泉洞の水やお茶・珈琲、新鮮な桃やネクタリン、自家製の梅干しなどで一息入れるライダーたち。


心も体も給油タンクも満タンになったライダー達は、次なる目的地へ続々と旅立っていきます。

皆さんお気をつけて!
そして、かむらスタンドスタッフ&お手伝いの皆さんお疲れさまでした!

<おまけ>
↓かむらスタンド向かいにある「かむら旅館」の看板ネコ。なかなかの美人さんです。
かむら旅館にお越しの際は是非いっしょに遊んでみてください。

ふと想う、こと
2012年 08月 25日
あわただしい日常の中、箱にぃがふと思うことがあるんだそうです。
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仕事をしていて ふと思うことがある。
「あれ・・・津波って、本当に来たんだっけ・・・?」
営業先で、、、
こちらも向こう様も、どちらも津波被害に遭っている。
それぞれの被害状況を話し
「あの時はお互い大変でしたね・・・これからも大変ですね・・・」と。
そして、ひとしきりの話のその後、、復興の為-会社の為-給料の為-家族の為
-生きる為-飯を喰う為-喰わずにはおれぬが故に、商売の話になるのだが・・・
それはおよそ全てと言っても良い・・・津波被害を前提に話している。にもかかわらず、
ふっと
我に返るように
「あれ・・・津波って、本当に来たんだっけ・・・?」と思うことが、往々にしてある。
逆なのだけれど。
夢はこちら-今の頭の中だ・・・。
ボディーブローのように効いてきているのかもしれない。
しっかりしなきゃ、と思う今日この頃である。
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箱にぃは岩泉町小本地区に暮らしており、震災では津波で自宅半壊の被害に遭いました。
しかし、それをおくびにも出さず、時にはギャグとして笑い飛ばし、何事も無かったかのように
仕事しているのを見ると、さすが浜育ち 正直、強いな と思います。
もちろん、我々被災をしなかった者たちには想像もできない想いや苦労があることは言うまでもありません。
デントコーン~牛たちのご馳走が育っています
2012年 08月 24日

草丈は3mくらい。入道雲に届きそう。

上から眺めると、金色の野原にいるみたいでしょ。

これが短角牛のエサになるデントコーンです。

つまり牛用のトウモロコシ。

茎も葉もまとめて裁断してサイロで乳酸発酵させたものが、最高のご馳走なんですよ。
いわいずみ短角牛の生産者は、牛たちを育てるだけでなく、牛たちの御馳走(エサ)を作る名人でもあるのです。
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本日から「牛肉サミット2012」に行ってまいります。
来週、釜津田銀座商店街の「牛肉サミット2012優勝パレード」でお会いしましょう!
※明日から特派員が素敵なレポートをお届けしますよ。
近頃の若いヤツらは…
2012年 08月 23日
AKB卒業?HKT脱退?IBCまつりならわかるけど…
そんなおじさんたちの職場に、この春から新人職員が入社しました。二人とももちろん平成生まれの高卒ルーキーです。
通販係のSさん。初めはぎこちなかった電話対応も、少しずつ慣れてきました。

当社では朝の朝礼で順番にスピーチをしていますが、昨日はSさんの番。何を話すのか注目していましたが、先日紛争に巻き込まれて亡くなった女性ジャーナリストのことを話してくれました。
こちらは経理担当のRさん。
おっとりしていますが、マイペースに着々と業務に励んでいます。

とても偉いのは、毎朝一番に出勤し、事務所の掃除をしていること。
昔職場の先輩に、「いいか、サラリーマンの基本は掃除と挨拶だぞ!」と脅されたことを思い出します。
どうやら、近頃の若いヤツらは、なかなか立派にやってるらしい。
おじさんたちも、せめて机上の整理整頓はしましょうね。
「牛肉サミット2012」迫る!優勝目指して岩泉部隊結成
2012年 08月 22日
そして今週末、「牛肉サミット2012」が開催されます。会場は昨年と同じ、猛暑が続く琵琶湖畔の大津港です。2年目の今回は全国から選りすぐりの30団体が出店、2日間で8万人(岩泉町民の8倍!)もの来場者を見込んでいます。
(参考)
優勝目指して「牛肉サミット2012」参戦!
「牛肉王者」の栄冠をつかむことはできるのか!
優勝目指して「南山」さんでは6月からキャンペーンを行い、短角牛肉の美味しさを、そして産地の現状を発信してくださっています。
サミットでは2日間で4,000本の「短角牛串焼き」を販売します。
(岩泉のイベントでは一日600~700本が限度です。)
昨年は朝から晩まで行列が途切れず、3,200本を焼きましたが、今年はさらに800本増しです。1時間に220本以上焼かねばなりません。
最高のいわいずみ短角牛肉と、「南山」さんの特製タレがあれば、味は間違いなく日本一。あとは効率よく焼いて、多くのお客様に食べていただき、投票していただくだけです。
岩泉からの応援部隊は3名。日頃「牛扱い」で鍛えた強靭な短角牛生産者2名と「今日の田舎」軟弱編集長1名。「牛肉サミット2012優勝!」の栄誉を持ち帰り、岩泉町の短角牛生産者や関係者に勇気を届けられるように、熱く焼きまくるしかありません。(24日に旅立ちます。)
最後に美味しいお知らせ。
本日から27日まで、日本橋三越(東京)に「南山」さんが出展しています。美味しい「短角牛串焼き弁当」を販売するそうですので、ぜひお立ち寄りください。
